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火星16B 極超音速ミサイルの名称
解説. 総合索引
北朝鮮にて開発中の、自走式
起立発射機搭載型、2段式 中距離 極超音速ミサイル。
火星16Bは、現在までに2回発射試験を実施しており、概要は以下の通り。
| 発 射 日 |
飛翔距離km
北朝鮮発表値
(日本韓国発表値) |
最高高度km
北朝鮮発表値
(日本韓国発表値) |
引起し最高高度km
北朝鮮発表値
(日本韓国発表値) |
備 考 |
| 2024年4月2日 |
1000
(650)
|
101.1
(100)
|
72.3
(不明) |
第2段目、点火を遅らせ軌道変更を実施
クロスレンジ機動実施 |
| 2025年1月6日 |
1500
(1100)
|
99、8
(100)
|
42.5
(観測されず)
|
ロケット・モーターに炭素繊維複合材を使用して軽量化
誘導方法改良 |
本ミサイルの特徴は、飛翔経路が弾道ミサイルの様な放物線ではなく、大気圏内を、極超音速で滑空し、飛翔経路を変更可能な点にある。このため早期警戒レーダーでは遠距離探知が困難となり、弾道ミサイル防衛システムによる迎撃は、弾道ミサイルに比べ難しくなる。Copyright (c)2024 Weapons School All rights reserved.
グアム島を攻撃可能?
北朝鮮は、火星16Bを、グアム島も攻撃可能な中距離極超音速ミサイル(射程3000km以上)と発表している。
しかし、火星16Bが現在までに飛翔した最大距離は1500kmでしかない。飛翔経路が放物線状の弾道ミサイルで有れば、打上角度を通常より大きく取る、ロフテッド軌道を飛翔させる事で、発射から大気圏再突入までの飛翔環境を、ほぼ再現出来る。
これに対して、火星16Bは大気圏内を極超音速で飛翔する為、先端部分は空力加熱により1000℃を越える高温にさらされる。これまでの発射試験では、3400km以上離れたグアム島までの飛翔環境を再現出来てはいない。長時間高温にさらされる、ミサイル本体は正常に機能するのか、最悪の場合、空力加熱により分解する可能性すら有る。
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火星16Bの構造に付いては、北朝鮮からの公式情報はなく、以下はWeapons
Schoolの推測である。
構造は大きく極超音速滑空体と推進装置に区分される。
- 極超音速滑空体
ウェーブライダーと呼ばれる楔形をしており、下面に発生する衝撃波の背後に生じる高圧部を揚力として滑空する。
先端部分はレドームで、アクティブ・レーダー・シーカー(探知機)を内蔵する。この後方は弾頭部分となっており、約500kgの高性能炸薬、または核兵器などを搭載できる。
弾頭部分後方は、INS(慣性航法装置)、GPS(全地球測位システム)、自動操縦装置などを内蔵する誘導・制御部分で、外部に操舵翼4枚を装着する。
- 推進装置(ブースター)
直径約1.5m、アルミニウム粉末を加えたコンポジット推進薬を使用した2段式
固体推進剤ロケット・モーターである。液体推進剤に比べ、前線において、危険かつ有毒な推進剤注入の手間も不要で、即応性に優れ、長期間保管も可能である。最後部は、ミサイルを撃ち出すために使用される高圧ガスからノズルなどを保護するためのカバーを装着する。
火星16Bは、輸送および保管中の損傷・故障を予防するため発射筒に納められており、7軸14輪の自走式起立発射機に搭載され、人工衛星、偵察機等の監視から逃れる為、建物、トンネル、掩体壕などに隠れる。
発射指令を受けると、所定の発射地点に移動、ミサイルを起立させ、機能確認後、高圧ガスにより発射筒から射出される。空中に飛び出したミサイルは、後部保護カバーを投棄した後、ロケット・モーターに点火、飛翔を開始する。この発射方式は、コールド・ローンチ方式と呼ばれる。
第1段および、第2段ロケット・モーター燃焼終了後、所定の高度で極超音速滑空体を分離する。
分離された滑空体は大気圏内を、機体下面に発生する衝撃波を揚力として利用し滑空する。この間、迎撃を困難にするため、飛翔経路を変更する。目標に接近するとレーダー・シーカーを作動させ、目標を発見、急角度で突入する。
2025年1月24日
改訂
性能・諸元
火星16 B
全 長:約18m
弾体直径:約1.5m
重 量:約25トン
射 程:1500km以上
誘導方式:中間誘導
INS+GPS 終末誘導 アクティブ・レーダー誘導
参考文献
宇宙が日常になる日 空と宇 2012 MAY/JUN JAXA
宇宙航行の理論と技術 河崎俊夫 編著 地人書館
エアブリーザ実験機におけるウェーブライダー翼適用の空力検討 晝間正治他 JAXA
再突入と翼-翼は着陸のため? 白水正男 JAXA
メールマガジン第240号
北朝鮮のミサイル等関連情報 令和6年4月2日 防衛省
北朝鮮のミサイル等関連情報 令和7年1月6日 防衛省
揚力再投入体について 保原 充 ながれ 2(1983)
有翼再突入実験機の飛行制御系と飛翔シミュレーション試験 川口淳一郎他 宇宙科学研究所報告第64号
1987年3月
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JOSEPH TREVITHICK THE WARZONEホームページ
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