RPG-7 人員携行ロケット・ランチャーの名称


解説                           総合索引
 1人で運搬、肩に担いで発射可能な軽量・小型のロケット・ランチャー。発展途上国では、軍隊はもちろん、ゲリラ、テロリストまでも保有する兵器。構造もシンプルで、値段も安く、取り扱いが簡単、訓練の行き届かない、兵士でも使用可能だ。

 発射機本体は繰り返し使用可能、ロケット弾は発射機前方から装填する。発射はロケット弾、先端のキャップを外し、安全ピンを抜いて、目標に狙いを定め引金を引くだけだ。ただし、ロケット弾はミサイルとは異なり、誘導装置を持たないので慎重に狙いを定める必要がある。光学式照準器も装着可能だが、ゲリラなどは発射機本体に取り付けられている簡単なアイアン・サイトを使用するのが一般的だ。
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引金を引くと最後部の発射薬に点火、ロケット弾が秒速120mで発射機から飛び出し、安定翼が展開される。およそ10mほど飛行すると推進薬に点火して最大300m/秒に加速する。最も良く使用される弾種はPG-7と呼ばれるHEAT(対戦車榴弾)弾頭タイプで、目標を直撃すると先端部分の圧電素子が作動してHEAT弾頭を起爆する。

 
1962年に旧ソ連邦で開発されたRPG-7は対戦車兵器に区分されるが、M1エイブラムスなど複合装甲を持つ第3世代戦車の正面装甲を撃破することは不可能だ。しかし、装甲の薄い装甲車輌や塹壕・トーチカなどの強固な建造物に対しては有効とされる。

  弱点としては発射時後方に噴出する発射炎により発射位置を特定され易い。また、安定翼の風見効果で横風には弱く、最大射程は固定目標で500m、移動目標では200m前後とされ射程が短いなどがあげられる。

 RPG-7は登場以来、直径を大型化して貫通力を強化した弾頭や、燃料気化爆薬タイプ、ERA(爆発反応装甲)への対抗策として、タンデム弾頭の採用など改良を続けながら、現在も中国、イラク、イラン、エジプト、パキスタン、ブルガリア、ルーマニアなどで生産が続けられている。


性能・諸元

RPG-7V発射機
全長:0.95m
重量:6.3kg
口径:0.04m

PG-7 HEAT弾頭
全長:0.93m
重量:2.25kg
弾体直径:0.08m
最大貫通力:320mm
初期速度:120m/秒
最大速度:300m/秒
最大射程:500m


参考文献


大図解 最新兵器戦闘マニュアル 坂本明 グリーンアロー出版
Jane's INFANTRY WEAPONS 1999-2000   Terry J Gander       Jane's Information Group
ANTI-TANK WEAPONS John Norris   Brassy's

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